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不動産市況アナリスト 志田真郷
地場の「クリーンリバー」 2年連続で供給1位
昨年の総供給数は1895戸
2011年の札幌市内の分譲マンションの供給戸数は1895戸。おととしの1583戸に対して312戸、約20パーセント増となった。成約戸数は2132戸と、おととしの1993戸よりも139戸、7パーセント増えた。
供給戸数よりも成約戸数が多いマーケットが2008年から4年続き、市場在庫は今年1月1日時点で402戸という極めて少ない状況になっている。完成済み在庫はわずか89戸で、09年3月時点で1000戸あったのがほぼ一掃された。
つまり、分譲マンションマーケットは、極めて好調なのである。新規供給物件の売れ行きはすこぶる良くて、昨年末には売り出し当日に全戸完売という物件も登場した。その経緯は以前にリポートしている。
上位4社、市内の半数供給
会社別に供給戸数を比較すると、地場デベロッパーのクリーンリバーは、1895戸のうち、約24パーセントの454戸で、おととしに続き、2年連続でナンバーワンに輝いた。おととしは、さらにシェアが高く、市内の全供給戸数1583戸に対し453戸、28.6パーセントを占めた。
09年は三菱地所、08年は東京建物がいずれも200戸台で1位だったことからみると、クリーンリバーのシェアの高さは特筆すべきことだろう。また、地場デベロッパーが多く供給しているということも特筆すべきことだと思われる。
昨年の2位は東急不動産で255戸、3位は新日鉄都市開発で148戸、続いて、じょうてつ137戸となっている。上位4社で全供給の52パーセントを占めている。
今年は2000戸を超えるか
今後の供給動向について、現時点で判明している計画は1600戸程度。今後の供給計画が加われば、さらに増加していくものと考えられるので、2000戸を超えることになるだろう。
しかし、欧州の金融危機に対する懸念があり、今一つ明るい展望が見えてこないムードが経済界全体に漂い、供給計画が思ったほど増加していない。
金融不況が発生して、多くのデベロッパーに対する金融機関の融資引き上げが発生して、黒字倒産を含むマンション不況が起きたのが2008年のリーマンショック時の状況。
今回も、欧州の国債などの債券市場に危機が起きると、自己資本が棄損した金融機関中心に、連鎖的な金融収縮が起きることへの懸念が、デベロッパーの新規事業拡大へ一歩踏み出すことを躊躇させているような気がするのだ。
山鼻エリアに供給再開の動き
さて、今年の札幌マンションマーケットは、供給戸数が増加しつつも、依然として、中央区への供給が増加していく傾向が続くだろう。
今年の中央区の供給増加地域は、円山エリア、知事公館・植物園エリア、創成川イースト地区の3地区だ。
さらに、かつて供給が多かった山鼻エリアで久しぶりに供給計画が上がっている。しばらく供給が途絶えていた地区に供給されるマンションは基本的には短期完売する傾向にあるので、山鼻地区の動向にも注目したい。また、桑園地区でも供給が増加しそうだ。
今年も好立地物件を中心に早い成約への動きがみられると思われる。購入計画のある人は、供給計画情報の段階から情報をチェックし、早めの対応をお勧めする。いいものほど早く成約するという傾向が続く。マーケット全体ではしばらく物件不足の状況が続くものと考えられる。
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志田 真郷(シダ マサト)
1951年、北海道後志管内留寿都村生まれ。北大卒。 |












